はじめに
初キャンプのギア選びって、色んなメーカー、種類があって結構悩みますよね。
初心者キャンパーのわたしたちも、手探りの状態で情報を集め始めました。
「あのメーカーが良いんじゃないか」「多少高価でも保証がある方が良い?」「コンパクトで軽量なのが良い?」など、インターネットや本で調べたり、お店の店員さんにアドバイスをもらったりしながら、選んでいきました。
その中で悩んだものの一つが寝袋(シュラフ)です。
最終的に物凄く迷った結果、モンベルさんのダウンハガー800#3を選びました。
ここでは初キャンプでどの寝袋を買うか悩んだ時の事や、寝袋の種類、寝袋の選び方について紹介したいと思います。
これからキャンプを始める方、種類がありすぎて何を選べば良いか迷っている方など、少しでもお役に立てれば嬉しいです!
本編に入る前に、購入する前の私たちは、
- 山の上でのテント泊が目標!
- モンベルさん好きです!
- キャンプギアなんて何も持ってません!
という状態でした!
まずは、寝袋の種類から見ていきたいと思います。
寝袋(シュラフ)の種類
ここでは、寝袋の種類を寝袋の形や中綿の素材ごとに見ていきます。
寝袋の形(封筒型とマミー型)
寝袋には、様々な形があります。
封筒型とマミー型と呼ばれるものが一般的にわたしたちのイメージする寝袋にあたります。
封筒型の寝袋とは、布団のような長方形の形をした寝袋です。
封筒型の寝袋は、寝袋内で動きやすく、布団に近い寝心地です。
一方マミー型の寝袋とは、人型に近い形をした寝袋です。
首元を絞り込むことが出来るため、密閉性と保温性が非常に高いです。
また、同じ適用温度の封筒型の寝袋と比較するとかなりコンパクトに収納することが出来ます。
中綿の素材(ダウンと化繊維)
寝袋の中綿の素材には、ダウン素材と化繊維素材があります。
ダウンの寝袋は、軽くて保温性が高く、収納サイズがコンパクトなのが特徴です。
ただし、濡れると保温性が一気に低下したり、穴が開くと中綿が漏れやすいといったデメリットがあります。
なお、ダウン自体にも、グースダウンとダックダウンの主に2種類の素材があります。
グースダウンの方が高品質なものになり、かさ高性能(軽くて暖かい)に優れ、撥水性が高いです。
一方、化繊維の寝袋は、濡れに強く、値段が安いのが特徴です。
ダウンに比べると保温性が低く、重くてかさばるといったデメリットがあります。
メリット | デメリット | |
ダウン素材 |
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化繊維素材 |
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寝袋の選び方
細かいことは抜きにどうやって選んだの?って方はこちらをクリック!
対応温度域を決める
まずは、対応温度域で寝袋を絞って行くのが良いと思います。
対応温度域とは、寝袋を使用した際、人が安眠できる外気温の事です。
そこで注意すべきは、必ずヨーロピアン・ノーム(EN13537)に基づいた対応温度域が記載されているかという点です。
特に安価な寝袋に多いのですが、ヨーロピアン・ノームではなく、製造メーカーの独自基準に基づく使用温度が表示されているものが多々あります。
ヨーロピアン・ノームを採用していないこと自体が悪いわけでは無いですが、同一基準で比較しないと比較しずらいですよね。
もっとも人によって耐寒温度は多少異なるので、一概に何とも言えませんが・・・。
ヨーロピアン・ノームでは、温度域が以下3基準で表記されます。
- コンフォート温度・・・多くの人が快適に睡眠することが出来る温度です。
- リミット温度・・・暑がりな人が寝袋の中で丸まった状態で睡眠することが出来る温度です。これより低い温度はリスクのある温度域となります。
- エクストリーム温度・・・寝袋の中で丸まった状態で、震えながら6時間まで持ちこたえることが出来る温度とされています。想像するだけでゾッとしますね・・・。
ポイント
寝袋は、ヨーロピアン・ノームで表記されたコンフォート温度が使用したい環境の最低気温とマッチしているかどうかで選ぶべし!
ヨーロピアン・ノームは、ヨーロッパの規格なので、ヨーロッパの人に合わせた基準になっているため、多くの日本人にとっては、少し寒く感じるかもしれません。
フィルパワー(おまけ)
フィルパワーとは、羽毛のかさ高性能を示す単位の事です。
簡単にいえば、数値が高いほどダウンの品質が良いです。
カタログ等では、FPと略されていたりします。
参考
1オンス(約28.4g)の羽毛を四角柱の中に入れて、一定の荷重をかけた後にどれだけ膨らむかを示しています。
多くの空気を取り込むことが出来ればできるほど、保温力が高くなるため、良い羽毛と言えます。
このFP値やダウン自体の重さを指標にすれば、ヨーロピアン・ノームに基づいた対応温度域が分からなくても、どの程度の品質のものか判断することが出来ると思います。
私たちの場合
選び方は分かったものの、実際、使用する環境の温度が正直分かりませんでした。
何せ初心者・・・。
そこで、私たちは、まず山登りの雑誌を漁りました。
「山のテント泊の装備特集」を参考に、そこで使われているダウンがどのような対応温度域のものか調べました。
対応温度域が0~4℃の寝袋を採用している人が多く、寒かったらダウンを着込んで一夜を過ごす感じでした。
この対応温度域0~4℃って、だいたい各メーカーさんの3シーズン用の寝袋(正しくは、夏の高山~冬の低山)の対応温度域でした。
そこで私たちは、対応温度域を0~4℃に絞って、各メーカーさんの寝袋を漁りました。
参考(私たちが調べたメーカーリスト)
ウエスタンマウンテニアリング:https://www.westernmountaineering.com/
最後まで迷った寝袋(シュラフ)
ナンガさんのUDD BAG-450DX
この寝袋は、羽毛が水分を含んで潰れてしまわないように、繊維1本1本に撥水加工が施された撥水ダウンの寝袋です。
しかも、ナンガさんの寝袋は永久保証!!
状態にもよるみたいですが、修理費用無料で期間を限定せずに永久に修理保証してくれるようです。
ただ、お値段が税抜き39,500円と高額。
でも機能と永久保証を考えると、むしろ安いのでは?
モンベルのダウンハガー800#3
われらがモンベルのダウンの寝袋です(笑)。
この寝袋はストレッチが効いているので、すごーく寝心地が良いみたいです。
また、私たちが読んだ登山雑誌に載っている登山愛好家の人の多くがこの寝袋を使っていました。
初心者の私たちとしては、安心して買いやすい一品でした。
ただお値段が税抜き30,000円と、これまた高額。
モンベルのバロウバッグ#3
こちらの寝袋もモンベルさんの寝袋で、濡れに強い化繊維の寝袋になります。
メンテナンスしやすい(洗いやすい)のではないか?という事で、最後まで候補の一つでした。
しかもお値段が税抜き14,500円で、他の寝袋の半額以下とかなり格安です。
ただし、体積が2倍、重さも2倍でした。
結局選んだ寝袋(シュラフ)は?
私たちが読んだ雑誌の数々には、以下の様に記載がありました。
- 「冬山の長期山行などをするときは、寝袋など装備を乾かすことが出来ないため、化繊維の寝袋を採用することが多い
- 「濡れると保温性が失われてしまう」
この事が引っ掛かり、撥水ダウンや化繊維の寝袋が最後まで候補に残りました。
1週間以上悩んだ挙句、将来的な事考えると、やはり撥水ダウンや化繊維の寝袋にしようってなりました。
「重い荷物を持って山を登ったことも無いし、出来るだけ軽い方が良いだろうし、永久保証もあるし」「この際、奮発して週末にナンガさんの寝袋を買いに行こう」と一旦話がまとまりました。
しかし買いに行く前日になり、「初心者がいきなりそんなこと想定するべきなのか?」と一旦冷静になりました。
そもそも冬の長期山行するときって、もっと対応温度域が低いもの(寒くても耐えれるもの)が必要になる気がして・・・。
ナンガさんのUDD BAG-450DXの上位であるUDD BAG-630DXが一瞬候補にあがるも、値段が税抜き5万円と撃沈。
結局迷いに迷って、最終的にモンベルさんのダウンハガー800#3を選びました。
そもそも表地は撥水加工されている寝袋が多く、中綿自体にそこまで水に強くなくてもいいかも、という判断です。
必ずお店で試す
寝袋は、密閉性が高ければ高いほど、保温性が高くなります。
そのため、体にぴったりのサイズの寝袋を選ぶ方が保温性が高くなります。
これは、ヨーロピアン・ノームでのテストのときも同様で、実際にテストで使用するマネキンにぴったりと合うダウンの形状にすればするほど、保温性能が高くなります。
採用されているマネキンのサイズは、成人男性用が173cmの70kg、成人女性用は、160cmの60kgだそうです。(設定年齢は25歳)
体にフィットするかどうか、お店での試着を強くお勧めします。
今回購入したモンベルの女性用寝袋(ダウンハガー800 Women's #3)は、女性の体形に合わせて設計がされており、さらに足元のダウンの量が20%UPしているので保温性も高くなっています。
安眠・快眠のためにもしっかりと寝袋(シュラフ)選びを!
人生の1/3を占めると言われている睡眠。
アウトドアやキャンプのスタイルなど、ご自身が使うシーンをイメージすることで、自身に合った寝袋を選択できるのではないでしょうか。
お店で実際に寝袋にくるまって、ぜひお気に入りの寝袋(シュラフ)をゲットしてください!